ドリス・デイ 永遠のケ・セラ・セラ ♪アメリカの伝説 洋・邦 大スターがいた時代

mimi-pon5

忙しない毎日。

こんなにあらゆる情報網に枝分かれした現在。 日々の出来事が、耳元をシュッと通過するように自然に入ってくる。 

個人的にワクワクするようなこともある。
たとえば「大谷君が、ホームランを打った!「セリーヌ・ディオンが世界ツアーを発表した!」 

こんなニュースは途端に胸躍る。それこそ一瞬でもユウウツなどぜんぶ吹き飛ばしてしまうようなこと。こういうのは大歓迎♪

しかし胸の奥が痛む世相ニュースはもちろん、フイに思いがけない記事が目にとまり一瞬言葉を失ってしまうこともある。


ドリス・デイと、京マチ子さん。


訃報を聞き、鼻の奥がツーンとした。


伝説』 『レジェンド』 ・・・ 天性の魅力と努力のたまもの。国民的な人気と実力。万人に認められ愛され続けた大スター


そんな燦然と輝くスターは、多様化でメディアも分散したいまはもう、表れにくいのかなと思う。

しかし、リアルタイムではないものの、間違いなく日米のある時代に個性は違えど、その類まれな個性と多彩さ。全魅力で国民を圧倒したに違いない彼女たち。 わたしが映画に物心ついた時には、はるか 『伝説の存在』だったお2人。


そしてーそれ以上に人間として、なんとステキでイキな一生だったろうと思う。人生を慈しみ、謳歌され、時代と共に生き、天寿を全うされた。どちらもお仲間や家族に囲まれ、お元気いっぱいの晩年を過ごされていると知ったのは数年前。


スクリーンの上の凛とした佇まい。華やかさそのものだと感慨ひとしおだった。


まず、ドリス・デイ。 1940年代後半から60年代の長き間にわたり第一線。まさにアメリカ国民のシンボルだった人。

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所有の雑誌 <1960年スクリーン>より


ブロンドの豊かなヘアとふくよかで柔らかなスマイル。ふんわりとした紅色の頬。溌剌した中、時にドキッとするさわやかなお色気。彼女ほどアメリカと日本でのウケ方に差があった大スターという人も考えれば珍しい。


この時代の日本は、どこか影があり哀歓漂う欧州映画やスターが格別人気が高かったようで、アメリカンそのものの彼女の個性は、どうしても、はじき出されてしまったのかもしれません。 いま改めて見るとドリス・デイも相当な美人だなと思う。ヒッチが起用したのもよ~く分かります。


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「ママは腕まくり」 こんなチャーミングなママがいたら一家も安泰♪ 「センチメンタルジャーニー」「ふたりでお茶を」など歌わせても天下一品♪ むく犬デイビーも出演してる^^?


そして日本人にとっての彼女の一番の代表作といったら、やはりコレッってことになるのでしょうね。わたしも考えすぎて、心がこんがらがっちゃう時、何度口ずさんでいることか。 作品中彼女が歌った「ケ・セラ・セラ~♪ 」なるようになるさ~とてつもない魔法の言葉。


「知りすぎていた男」 1956年アメリカ公開 
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まさにレジェンド!ジェームズ・スチュワートとドリス・デイ!アメリカで最も愛された国民的俳優のつねにトップを争う伝説のツーショット。見るだけで今となっては夢心地のよう。監督はもちろんヒッチコック。 これを「レジェンド」として呼ばず、なんという(笑)ちなみに好きなスターは星の数あれど、わたしが世界中で、この世で一番愛すべき俳優が、ジェームズ・スチュワート。これからもそれは永久に揺るぎそうもありません^^  (ジミーを語り出したら止まらなさそうなので、いずれまた)


医者であるベン一家がモロッコにやってくる。ある暗殺者に絡んだことがきっかけで、息子ハンクが誘拐されてしまう。必死の救出劇と家族の絆。最後のロンドンのアルバート・ホールで彼女が歌う「ケ・セラ・セラ」は忘れられない名シーン。ヒッチコック自身の映画リメイクで、決してサスペンス色は濃くないが、往年の古き良きエッセンスがつまっている。

そして映画の中の重要なキー・ポイントになるのが、『ケ・セラ・セラ』だ。


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ドリス・デイ演じる母のジョーが息子ハンクに歌う 「ケ・セラ・セラ」 名曲たるゆえ、驚異的な3000万回という再生回数。子供でなくとも、彼女のすべてを包み込むような美しくまっすぐな声。聞くだけで安心してしまうから不思議です。


  
ジュディ・ガーランドの「オーバー・ザ・レインボー」ジュリー・アンドリュースの「ドレミの歌」などと並んで、スタンダード中のスタンダード。もはやアメリカの子供の成長過程で必需品。大人になっても口ずさむだけで懐かしさでホロっとしてしてしまうのは、日本人にとっての懐かしい童謡にも近いものかもしれません。


ちなみに、このドリス・デイがアメリカでどれほど国民に愛されたのか。 それを示すデータがある。


1960年代 10年間の「マネー・メイキング・スター」の女性部門ベスト順位
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カナダ・アメリカの業界紙「モーション・ピクチャー・ヘラルド」によって映画興行主が総合で選出した順位。


1位 ドリス・デイ
2位 エリザベス・テーラー
3位 ジュリー・アンドリュース
4位 サンドラ・ディー
5位 シャーリー・マクレーン


このあと 6位 アン・マーグレット、7位 バーブラ・ストライザンド、8位 キャサリン・ヘップバーンと続く。なんと男性優位のハリウッドらしく、女優ベストは8位までしかないのだという。その中で、ドリス・ディは、3度もトップに立ったというのだから大変なことだ。


「あれ?オードリーやナタリー・ウッドは入ってないの?」と思われる方もいるかもしれない。こういうデータから、昭和の頃の記事などには、彼女たちは日本ほど、じつはアメリカではそれほど人気が高くなかったと書いている評論家や一部ファンもいた。


だが、わたしは、そういうことはまったくなかったと思う。 オードリーもナタリーもソフィアローレンも大スターだし大人気だったのだ。


マネーメイキングというのは、その「時」を、もっとも反映させているそのものだ。

映画館には、そのネームバリューでファンがドッと押し寄せる。 昔の日活時代や、それにいまのシネコンの状況にあてはめても良くわかる。シネコンで娯楽ヒットを飛ばす俳優だけが人気というわけではないし、60年代、裕ちゃんや小百合の映画が超満員でも、そのすべてが出来がよいわけではなかった。客を呼べる看板スターがいた向こう側には、また違う要素の俳優たちがいて、三船、三國、高倉健も、もちろん大スターだった。 だから、どちらが上とか下ということではないし、それがすべてと判断するものでもない。


ドリス・デイは、そういう点ではあの古き良き時代。アメリカ国民、子供から大人までが安心して劇場に足を運び、家族みんなが、笑顔を家に持ち帰れる。そんな大スターだったってことだろう。 それも間違いなく素晴らしいこと。


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この、柔和なスマイルを見れば納得♪ この親しみやすさは晩年まで変わらなかった。


溌剌明快。チャーミングなタイプはアメリカ人は永遠に好きですよね。グラマー美人もいいけど、ユーモアもあってなにより男性を励まし、女性にも好かれ、家庭にかえればほっとできる笑顔と、ひとときを夢見させてくれる女性。


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<所有本>より  同タイプだと、わたしも大好きなジューン・アリソン(上写真↑)もその1人。しっかり者で明るくて健気。これまたジミーと共演した「グレン・ミラー物語」の、どんな時も愛する人を信じ、笑顔で寄り添う姿は永遠の女性像。


今もご健在で、お元気な名女優シャーリー・マクレーンなどもみんなに愛され続けた女優。彼女たちの共通点は一緒にいたら、なにより楽しそうだなって思わせてくれるところ♪作品からも温かいハートが伝わるものが多いです。また久々にゆっ~くり観たくなりました。よき時代のハリウッド映画。


京マチ子さんに関しては、わたしは多くの作品を見ているわけてはないが、やはり「羅生門」の妖気にさえ満ちた美と、モノクロからも伝わる生々しさがすさまじかった。日本の映画がここまで頂点に立った時代があったのかと思って身震いした記憶がある。


また寅さんの18作目の「寅次郎純情詩集」の京マチ子さんも忘れられません。彼女ならどんな迫力ある演技も、まだまだ熟練された美しさで演じられるころ。それをあえてファンの想像を超えてしまうような、ふわっとした優しげな奥さまを哀切で演じきった。大女優ならではの抒情。娘役の壇ふみさんの初々しい魅力と共に忘れられない一作だ。

 
俳優として、女性として、見事に人生を謳歌した彼女たちの生き方。
画面や歌声から伝わるその姿に、人生の生き方、人間力を今も教わっているような気がしている。







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Comments 2

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ギターマジシャン  
ドリス・デイ

ドリス・デイは、女優さんとしてよりも、ビートルズの「ディグ・イット」の歌詞で、「ローリング・ストーン(単数)のように、B・B・キングのように、ドリス・デイのように~」と歌われて、まず名前を知ったように記憶しています。

「ケ・セラ・セラ」は、「なるようになれ」という意味とともに有名な歌ですし、ラテン系の外人さんはお気楽主義だよなあと、安直に解釈してしまう自分ですが、映画の主題歌だとは気づきませんでした。

と、こう書いていて、「なるようになれ」は、今や小室氏で有名な「Let It Be」にも通じるのかな、そうなると、ますます、ドリス・デイとビートルズが結びつくな、なんて思いました。

昔の洋画は、実際に見るよりは、テレビの名画特集を見たり、今は手元にないのですが、厚手の文庫本で洋画編と邦画編に分かれた名作紹介本で、あらすじを読んで、その気になっていました。

m-ponさんの「知りすぎていた男」のところを読んでいても、「あれ、ジェームズ・スチュワートが酒で酔わされて、車を運転させられるのは、この映画だったっけ?」と、「北北西」のケーリー・グラントと混同するほどです。

ところで、ポール・マッカートニーのブログで有名な「マッカゴーゴーゴー」で、こちらのブログが絶賛されていて、何だか自分ことのように嬉しかったです。

2019/05/30 (Thu) 19:11 | EDIT | REPLY |   
mimi-pon5
mimi-pon5  
Re: ドリス・デイ


ギターマジシャンさま


コメントありがとうございます(^-^*)
貴重なお話はいつも「あ!そういえば!!」と気付かされたり、自分自身にとって新たな発見をすることがとても多いです(^-^)/


そうでしたーああ~ビートルズの曲「DIG IT」~ドリス・ディ♪ 歌詞に出てきましたね。B.B kingとか、サッカーチーム?のMatt Busbyとか~彼らお得意の言葉遊びというのかしら。


映画「Let It Be」の中でも、この曲のセッションの時だけは、みんな笑顔も出て楽しそうでしたね。作詞作曲のクレジットもこの曲は全員になってますものね♪ FBIとかCIAみたいなシリアスなワードに、自分たちが大好きだったドリス・ディやB.Bキング。


ナンセンスでもあり、それでいて洗練された簡潔な言葉選び。深い意味も見え隠れして、やっぱり彼らは天才集団。脱帽です~。


おっしゃる通り、ケ・セラ・セラ「なるようになれ」ビートルズの「なすがままに」辛い人生も、ときに人生を達観視し日々、進もうと歌うところ。なんだか不思議と、そういえぱ共通していますね。


今回、ポールのドリス・デイへの追悼コメント。思いがいっぱい込められているような異例の長さのもので感銘をうけました。


きっと青春期。テレビの前でアメリカのドラマや映画を観て楽しんだひとときとか、ジョンと一緒に「いつかアメリカで成功しようぜ」なんて夢見てた記憶と結びついてるのかなって。なにより、その本人ドリス・デイと直接会える大スターに自分たちがなるなんて夢心地。ほんとビッグなサクセス・ストーリーですね。


昔から観てきた、たくさんの洋画や名画。見続けた時間と記憶がありすぎるのか、ストーリーがゴチャゴチャになりますよね^^
特にクラシック映画は、俳優たちが同監督の映画に多数出ていたりしますし。わたしも最近はBSやCSばかりで、棚に並んでいるDVDやブルーレイは普段なかなか観る時間が取れません(^^;大好きな作品ばかりなので頭には入ってるのですが、ゆっくりまた浸りたいです~


そして、「Macca Go Go Go! ポール・マッカートニーファンブログ・・・プラス!PLUS!+!」のマッカさまのサイトで、こちらのブログを取り上げて下さってることをギターマジシャンさまのコメントで知り、ひゃあ~思いもよらない特別なプレゼントを戴いたような気持ちでおります。同時に、このような好き勝手なことだけをタランッとひたすら書き綴ってるブログを見返し、赤面いっぱいです~


マッカさまにはブログを始めたころにコメントをいただきました。ビートルズ&ポールファンなら、もちろんそれ以外の知識も豊富で、ファンならずとも行かずにいられないマッカさまのサイトは、いつもお邪魔させて戴いております~。


ギターマジシャンさま、マッカさま、橋本リウさま、こちらにお越しいただいてる映画や音楽ブログの方々。皆さまのブログを拝見して思うのは、ちゃんと配慮されながらも、自分の熱、溢れんばかりの思いを実直に伝えようとしていること。たとえ、もし、ひとつ自分の知らないことがあったとしても、読んでて楽しいしそれだけでワクワクしてきます(^-^*) 


わたしはSNSより、やっぱりブログ派なのかもしれません。皆さまのアツい思いが文章からより伝わるからかな。(もちろんSNSならではの良さもありますけれど♪)


皆さまのブログにお邪魔はするのに、コメントはなかなか恐れ多かったり、こんな内容で良いのかと恐縮して出来ないことも只あります(><) ほんとぅは、「ああ~この内容にコメントしたい~」と身悶えそうになる時があります~(笑)ああ、どうしよう、どうしようと思っているうちに日が過ぎていきます~ああ~・・でもしっかりその記事は頭に焼きついて離れそうもない(^-^*)


才能溢れるギターマジシャンさま初め、検索などで偶然お越し下さった方、好き勝手に好きなこと綴ってますがどうぞ気楽にお立ち寄りくださいませ。 なにしろ記事アップは空くわ、気まま勝手に好きなこと書いて恥をさらしているようでブログで(^^;


そして、この場をお借りいたしまして、改めてマッカさま、ありがとうございますm(__)mこれからもポールはもちろん様々な味わいある記事を発信して下さいませ(*^-^*)ずっとそちらのブログ読者です~




2019/06/05 (Wed) 14:43 | EDIT | REPLY |   

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